狂うぜ先生の世界史講座・アメリカ編
〜アメリカの対外政策〜
「はぁはぁ・・・15分も遅れちまった・・・あいつ、怒ってるだろうな・・・
・・・ん?なんだ?あの野次馬は。何かの撮影か?」
「おい・・・見ろよアレ・・・・」![]()
「うわあ〜やっべ〜」![]()
「まあいい・・・そんなことより、あいつを探さないと・・・
また心配させちまう・・・
!!・・・・なんだあれ・・・駅前の街頭ボックスや電柱がメチャメチャだ・・・
うおっ!壁に乗用車が激突してる!!
事故みたいだな・・・だれか巻き込まれたのか?」
「あ・・・!あれだ!ほらほら!」![]()
「え〜……助けるの……遅くない?」![]()
「見えねえぞ?女?」![]()
「待ち合わせでもしてたのかな?・・・かわいそうに」![]()
「…なんかもう……死んだみたいだよ」![]()
「うそ〜・・・」![]()
「なんだ…この胸騒ぎは……?
……あいつはどうした?
あいつは?
あいつはどこにいる?
あいつも・・・遅刻か?
あいつは!?
あいつは!?
・・・つっ!!ちょっとすみません!!」
――――人ごみをかきわけていた―――
「くっ!どけよ!
どけよバカッ!!」
「きゃっ・・・」![]()
「ってーな!!」![]()
「あっ・・・」
――――視界が開けた、そこには・・・・・―――
![]()
「ああ・・・・」
――ピーポーピーポー・・・――
―遅かった―
――救急車はもう行ってしまった――
―――すぐに警察がやってきた―――
――警察は、現場に落ちていた何か見覚えのあるバッグを物色しながら無線で話していた――
「事故発生。14時15分ごろ」
「・・・・・・ちょうど柊町駅についたころだ
ついさっきじゃないか・・・」
「え〜、遺留品の身分証明書の写真にて本人と確認・・・
被害者氏名――――
「・・・・・・え?
・・・なんだよ?
・・・今なんて言ったんだよ?
そんな・・・・事務的な口調で・・・」
「・・・ファウンデーションONEステルヴィア校1年生・・・
アリサ―――・・・アリサ=グレンノース
アリはモハメドアリのアリ―――
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・
・
ドクン
・
・
![]()
・
・
・
ドクン
・
・
・
![]()
ドクン
![]()
ジャンジャカジャージャージャカジャカジャカジャカ
ちゃ〜らら〜ちゃ〜らら〜ら〜ら〜
「柔らかな〜風に抱かれ〜♪」
「こんなのどうよっ!!
斬新じゃねぇ!?斬新じゃねぇ!?おもしろくねぇ?」
「おもしろくねぇ?と言われましても…」
「君が望む永遠を未プレイの人には全くわからないネタの気が…」
「警官→
の元ネタのマッドブルなんて、今の高校生が知っているかどうか…」
「気にしてはいけません!!」
「まさか……今回の世界史講座完成が遅かったのは、君望をパロったタイトル画像の完成が遅れたからじゃ…」
「気にしてはいけませんッ!!!」
「それで、ありさちゃんは本当にもう出ないのかしら?」
「まあ…私としましてはもう来ないで頂きたいのですが…フレイ姐さんが出せと言えば最大限の努力をしますが…」
「別にいいわ」
「OK!!これで講義開始前のゴタゴタは全て片付きましたね!!
それでは講義に移りましょう!!今回のテーマは
アメリカの外交政策!!
モンロー主義を旗印に欧州諸国の問題への不干渉は守ってきたアメリカですが、同じアメリカ大陸であるラテンアメリカやアジア諸国、オセアニア等はその限りではありませんでした!
今回はそのへんを世界恐慌の辺りまで掘り下げて行きたいと思います!・・・が!!」
「?どうしたんですか?先生」
「実は今回の講義は教育実習生に一任したいと思います!」
「きょ…教育実習生……」
「知っているのか雷電!!?」
「ああ…
教育実習生
教育実習を行う者の通称。
教育実習とは
教職を志望する学生に課せられる実習。教育の現場において一定期間教育活動に携わる。
教員免許状取得に必須の単位となっている。
(goo辞書より)」
「ボケろや」
「しーましェーン!!」
「でも世界史の教育実習生というとロクなイメージが無いな……
当時イギリスの産業革命を勉強していたのに、その実習生が古代中国史先行だからっていきなり
牧野(ぼくや)の戦いの解説を始められたときは困ったぞ。
何千年のブランクだ、それは」
「牧野の戦いは漫画封神演技で多大な脚色を交えられて、描かれているから知らない人は
要チェックやわ!」
「(なぜ彦一でなく相田弥生……)」
「さてさて、グダグダ言ってないで実習生による講座を始めますよ!
水橋かおりさんも腹くくったんだから、君たちも腹くくってください!!
」
「(いつまでこのネタで引っ張るものやら・・・)」
「それでは実習生の方!入ってください!!」
「(・・・ごくり)」
「お前等!青春してるかー!?」
「ロゼット!!」
「NONONO…」
「あ…ロゼッタ!!」
「YES
YES YES・・・」
「えー、そらさんは知っているようですが、一応説明しておきます。
彼女の名前はロゼッタ・パッセル、ベルギー人です。
今回は『ロゼッタ先生の倫理講座』開設のための足がかりとして、この講座を取り仕切ってもらいます」
「ロゼッタ先生の……」
「倫理講座……」
「私たちの戦いは、まだまだ終わらないというわけね……」
「それじゃあロゼッタ先生(仮)私は後ろで見てますから、どうぞ講義を始めてくださいね。
場所は、先ほど指示したところからです」
「あ、はい!
では早速講義を始めたいと思います。
えーと前回、南北戦争が終わったようですが、南北戦争中にもアメリカは他国とちょっとしたイザコザを起こしました。
今日はその辺から入って、第一次世界大戦前夜まで行きたいと思います」
「(最初に授業の大まかな流れを言う…基本は一応教わってきたようだな)」
「南北戦争中、メキシコはナポレオン3世率いるフランス軍に侵略されました」
「先生ぇぇ(仮)!!」
「はい、えーと・・・塔矢君?」
「…いざあくです。
先生!ナポレオン3世って言いますけど2世はどうしたんですか!?
1世はナポレオン・ボナパルトだってわかるんですが・・・」
「あ、一応2世はいることはいますが、名前だけですね。
ナポレオンには帝位につく前に早死にした息子がいまして、ナポレオンの甥が彼の存在を考慮した上で3世を名乗ったようですね。」
「じゃあ先生!ルパン3世がいるなら、ルパン2世っているんですか!?
いや、いなきゃルパン3世は生まれないか…じゃあどんな人物だったんですか!?」
「ぐぅ…」
「(ニヤニヤ…さて、教育実習生イビリが始まりましたか……
不条理な質問をぶつけ、教育実習生が苦しんでいる様を見、自分の嗜虐心を満たす……
ロゼッタ先生、これを乗り越えなければ一人前の教師になれませんよ……)」
「・・・フフ
私を何人だとお思いで?」
「いや、さっきベルギーだって」
「YES
YES YES……
そう、ベルギーよ!
東に欧州1のオタク帝国ドイツを持ち!
西にアルセーヌ・ルパン出生の地フランスを持つベルギー人の私にルパン3世のネタで勝負を挑むなど
片腹痛いわっ!
良いでしょう、ルパン2世について教えてあげましょう!
当然ですが、ルパン2世はルパン3世の父親です。
本人についてはあまり資料が残っていませんが、相棒はケン牧田というポール牧ばりに胡散臭い名前の男。
ナポレオンの「不可能という文字の無い」辞書を持っていたけど、飲み屋の酒代の代わりに取られたといわれているわ!
ちなみにルパン3世の盗みの師匠は父であるルパン2世ではなく峰不二子よ!!」
「グレイトォ!フランス云々は全く関係ないけど流石俺たちを教えようというだけのことはあるぜ!」
「くっ・・・次だ!次!」
「じゃあ続けて良いですかねー。
ええと、アメリカが掲げていたモンロー主義は『南北アメリカ大陸に
欧州諸国が手を出したらムッコロス!』というものでしたので、
フランスの行為はアメリカの反撃を受けても仕方のないことでした。
でもアメリカは南北戦争中でそれどころではなかったのです」
「こんな時期に侵略するなんて、相変わらずフランスは小汚いな…」
「要領がイイんだよ、誰かの母国と違ってな」
「・・・・デジャビュ?」
「先行きますよー?
皇帝にハプスブルク家のマクシミリアンを据え置き、メキシコを支配していたフランスでしたが、
ヨーロッパでプロイセンとの争いが激化するにつれ、ナポレオン3世はメキシコなんかどーでも良くなってきました。
そして同時期に南北戦争が終わり、アメリカからメキシコの対マクシミリアン抵抗ゲリラに物資が流れるようになりました」
「現地ゲリラに武器を援助し、抵抗&革命を成功させる…アメリカの常套手段ですね」
「自分の手を汚さないとは……小汚いな、アメリカは」
「いや、単純にアメリカ軍を送りこむよりも、そっちの方が合理的だからだろ。
政治的目的のために動因される他国の兵士と自分の故郷を取り戻すために戦うゲリラ
どっちのモチベーションが高いかは容易に分かるはずだ」
「お!・・・えーと…アーチャー君?」
「でぃあっかです・・・」
「素晴らしい着眼点です。これからも頑張ってくださいネ!」
「グレイトォ!誉められちまったぜ!!」
「ケッ・・・アメ公はそんなに頭良くねーですよ!」
「先生!・・・」
「(フム・・・誉めるべきところは誉められる、素直に教育のできるロゼッタ先生に嫉妬しているのか…?)」
「ドンマイ、私もでぃあっか君の考えは良い考えだと思ったから。気にしないで行こう」
「オッケー…しかし今日のでぃあっか・えるすまんはいいぜ………先生よ」
「(スラムダンクネタ!)」
「フッ…でぃあっか君が言った「オッケー」の語源からも、アメ公がそんなに頭良くなかったエピソードが垣間見れるってモンですよ・・・」
「あ、狂うぜ先生。アメリカ合衆国七代大統領アンドリュー・ジャクソンが
英語を書けなかったばっかりに「ALL CORRECT」を「OLL KORRECT」とスペルミスして
市民がその頭文字をとって「OK!OK!」とふざけて使ったのが始まりって説は
本国アメリカではそんなに信じられてませんよ」
「何ッ!!?」
「OKの語源の説は多種ありますが……主流はやっぱり
八代大統領マーチンを支持する民主党のクラブ『OKクラブ』の頭文字OKが語源って説ですね」
「ぬぅ……」
「すげぇぜロゼッタ先生!狂うぜ先生より知識が…」
「おだまりっ!!」
「ひぃ!」
「チッ・・・・授業を続けてくださって結構です」
「あ、はーい」
「(ふむ…自分のポジションを取られヒガむ先生の悪態もものともしない……結構なタマだな)」
「あらあら、話が脱線して全然進んでいませんね……まあいっか
えっと、ゲリラに苦しめられたマクシミリアンは本国フランスに増援を頼みました。
ですがことごとく無視され、マクシミリアンの軍隊は敗退。
マクシミリアン自身は銃殺されちゃいましたとさ」
「身勝手だなぁ…
メキシコ侵攻の時だってナポレオン3世の援護があったからギリギリ勝てたっていうのにな。
増援無しに勝てるはずもねぇ」
「そうですね。ともかく、これがアメリカのやり方です。
アメリカに断り無くラテンアメリカに手を出したら容赦しない。
そのくせ1854年に日本と日米和親条約を結んだりするんだからタチが悪いです。
構ってほしいのか放っといてほしいのかはっきりしてほしいですね」
「女の子の気持ちは単純すぎて逆に男の子には分かりにくい、アメリカもまた然り…」
「よし、これでメキシコ出兵はおしまい。次はアメリカが帝国主義に向かう過程を説明します。
狂うぜ先生、コロラドとネヴァダのゴールドラッシュはもうやりました?」
「やってませんよ。文句ありますか?」
「いいえ。じゃあみなさん、覚えてください。
西部のコロラドとネヴァダのゴールドラッシュは、人々を西へ西へと向かわせました。
前回やったと思いますが、西部への移民を支援する法律、覚えてますか?愛、おぼえてますか?」
「ホームステッド法ですねっ!」
「あら正解です。内容までは……忘れちゃったかしら?」
「確か…21歳以上の米国市民権をもつ男性が、移住して五年間定住すれば、160エーカーの土地を無償でもらえる・・・だったかな?」
「またまた正解♪でぃあっか君?はしっかり復習しているようですね。皆さんも見習ってくださいね」
「・・・まるで普通の授業みたいね…怖気が走るわ」
「さて、ホームステッド法により、大きな土地を手に入れられた移民たちは、牧場を作り大量に牛を育てました。
移民たち、いやここではカウボーイと言わせて頂きましょう。
カウボーイたちは東部へ何百頭もの牛を連れて売りに行きました。これをロング・ドライブといいます。
安易な名前だからって甘く見ていると、足元すくわれますからしっかり覚えてくださいね!」
「(的確な注意…やはり教師としての素質はロゼッタ先生の方が一枚上か)」
「カウボーイと言えば!スティールボールランのマウンテン・ティム!あれどうなっちゃったんでしょうかね!?
やっぱり死んじゃったんでしょうか!?フレイ姐さん!!」
「知らないわよ」
「授業中の私語は慎んでください、狂うぜ先生!!
私みたいな教育実習生に注意されて恥ずかしくないんですか?」
「!!」
「!」
「!」
「(ここまで正論を言われると、ちょっと鼻につくなあ……)」
「・・・・」
「(・・・反省したのかしら?)」
「フオォォォォ!!]
「(まったく懲りてないのね)」
「あいつはほっときます。
さて、ホームステッド法に加え、1869年の大陸横断鉄道の完成により、人々は次々と西へ移り、開拓を進めました。
そして1890年代にはついにフロンティアが消滅してしまったのです!!」
「してしまった・・・ってそんなに悪い事なのか?」
「そうですね…じゃあ、例え話をしましょう」
「秘技! 地獄のタイトロォォォォォプ!!」
「黙ってろ!アホ!」
「(´・ω・`)ショボーン」
「みなさん、となりのトトロを思い描いてください」
「・・・さつきたんハァハァ」
「カンタたんハァハァ…」
「カンタ?」
「ほら、あれですよ。お婆ちゃんに言われておはぎ持ってきたりした、学生帽かぶってた子供!」
「でぃあっか……おまえショタだったのか……」
「俺はノンケだってかまわないで食っちまう人間なんだぜ?」
「いちいちツッコミませんよ?
となりのトトロでさつきやめいが始めて引っ越しした家に入ったときのことを思い浮かべてください」
「えーと………あ!家の中の探検をするわ」
「そうですそうです!」
「しょうがねえなあ…いいよ、いいよ、俺が栓しといてやるからこのまま出しちまえ。な、いざあく」
「お!おまえ妄想の中で俺に何をしてるんだ!!?」
「聞きたい?」
「・・・・スマン、遠慮しておく……」
「はいはいはい。
さつきとめいは、引っ越してきた時まず最初に家の中の探検をしました。
何故か?それは自分の家に知らない場所があるのに、近所を探検しようとは思わなかったからでしょう。
アメリカもそんな感じでした。
ですが、今やアメリカ国民はアメリカという家中を探検し尽くしました。
ですからアメリカはもう近所を探検しても良い頃合いなのです」
「それはつまり・・・・」
「モンロー主義を決め込んでいたアメリカが、どんどん他国に首を突っ込んで行くということ…」
「だから先生は、フロンティアが在った方が良いような言い方をしたのね。
アメリカが帝国主義政策を推し進めないでいるように」
「そうですね。そのくせアメリカは1867年にロシアからアラスカを買収。
ロシアがアラスカを足がかりにし、アメリカ大陸を南下することを防ぎました。
この時点で、アメリカは他国からは侵略されず、他国を侵略する準備はバッチグーのステキ国家に相成りました!」
「って、今もそうじゃない」
「まあ、アメリカですからね」
「まあ、アメリカだしな」
「ま、アメリカだしね〜」
「バア゙、ア゙ベディカダカラナ」
「えーっと、アメリカの対外政策と銘打ってやってきましたが、やーっと本題に入れます。
ここで舞台は第23代目大統領・ハリソンの時代に移ります」
「って先生!大統領っていう重要そうな人名なのにフォント小さいですよ!」
「23代目大統領ハリソン」
「よけいフォントが小さく!なんて扱いだ!」
「マクシミリアンとかと比べると、やっぱり重要度低いですからね」
「ん〜…それじゃあ、23代目大統領ハリソンがセンター試験に出る確率はどれくらいですかねぇ」
「それはですね!!」
「・・・・」
「私の長年の研究によりますと!ハリソンが関わったことを直接答えさせるような問題は
99%出ないと断言できます!!」
「何だよ、じゃあほとんど出ねぇんじゃんか!覚える必要ないな」
「(ニヤリ)」
「ああ。世界史はただでさえ覚えることが多いからな、
一人でも覚えなくていい大統領がいるというのはありがたいな」
「い」
「1% 出るんだぞ」
「!」
「!!」
「!!!」
「(スラムダンクの彩子さんの苗字って、結局なんだったのかしら…)」
「そうだ…有名私大のセンター利用では、1点2点の違いで合否が変わってくるんだ…
だから、人名一つだって疎かにしちゃいけない…そんなあたりまえの事を……」
「私が言いたかったのに……」
「ロゼッタ先生………なんて含蓄のあるお言葉…」
「ええ、ロゼッタ先生の講義なら、この受験戦争を勝ち抜いていけそうだわ」
「ノンノン、受験戦争なんておカタく構えちゃいけません。
戦争と捉えるかはその人次第。
私たちは楽しく世界史を学んで、且つこれから世界が進むべき道を模索する手がかりとしましょうね。
受験勉強を受験戦争の産物として、記憶にフタをしめて封印しちゃうんじゃ、勿体無いですからねー」
「なんて心に染み渡る言葉!!」
「ついていくぜ!アウディさん!!」
「あ・・・・あれ?みんな?私は・・・」?
「先生!早く講義を再開してくださいよ!
先生の講義楽しくって!待ちきれないんです!」
「ええ、私も先生のお陰ではじめて世界史を楽しいと思えるようになったわ!」
「フ、フレイ姐さん……私の講義は、私の講義は!?」
「先生!はやくはやく!」
「はいはい、あわてなくても再開しますよー」
「わくわく」
「ハリソンが大統領時代のアメリカは、南北戦争以前からの保護関税政策によって工業生産力を発展させてきました。
ですが工業生産力の発展は、独占資本の発達を促します。
つまり、でかい会社はどんどんでかくなり、小さい会社は小さいまま。
そしてでかい会社はでかい会社同士で決め事を作ります。
『おらの会社はこれを作るから、おめぇさんちでは作らないでくれいな。
同じ製品作りすぎて価格が下がっちゃしゃあんめえ』
これがトラストと言う一種の独占形態です」
「何故上州弁…」
「一つの会社がある商品を独占して売るという他に
ある製品に各社共通の値段を決めるという独占方法もありますから、そこんところも注意してくださいね」
「先生ぇ!!」
「はい。えーと…ハクくん?」
「そうだ!私の名前はコハクガワ!ニギハヤミコハクヌシだ!ってばか!……いざあくです」
「ナイスノリツッコミよ…」
「お褒めの言葉有り難う御座います!!これからもご指導ご鞭撻のほど!よろしくお願い致します!!
で、先生。独占形態の一つとしてトラストを教わりましたが、カルテルとの違いが良く分からないのですが…」
「あらあら、カルテルなんてまだ教えていないのに、予習だなんて勉強熱心ですね。大変よろしいです。
で す が。実はその二つ、私もそんなに良く分からないんですよねー。
まあ、カルテルはトラストより軽い企業間の約束、みたいなものです」
「そんないい加減な!」
「いやー、でもそんな感じですよ?企業間の暗黙の了解すらもカルテルには含まれますからね。
牛丼が吉野屋行こうが松屋行こうがなか卯行こうが400円くらいで売られていたのはカルテルじゃないんですかね。
吉野屋あたりが抜け駆けしたから価格闘争が始まったのかと。
トラスト(信頼)にくらべてカルテルは企業間が独立し合ってますから、抜け駆けも結構OKなんですよね。
ジャンプが月曜に売られているのは…やっぱカルテルかしらね。破ってる金土に売ってる本屋あるし」
「やっぱりいい加減……」
「気にしてはいけませんよ!
大事なのは、当時アメリカでトラストが流行っていたということなんですよ。
トラストは企業の発展を妨げます。
いくら目当ての製品が高くても、値段が裏で決まってるから、何処行っても同じ値段ですからね。
値段に不満があっても買うしかないわけです。
コストを下げる努力や、ブランド化の努力をしなくても製品が勝手に売れるわけですからね。
企業の発展はなくなるし、消費者は全く嬉しくない、踏んだり蹴ったりなわけです」
「大手だからってアグラかいてちゃいけないってわけだな」
「その通りです。
その頃アメリカでトラストを形成していたのは
USスティール、鉄鋼王カーネギーが創立したカーネギースティールが前身ですね。
そしてロックフェラーのスタンダードオイル!」
「すみません、ちょっと聞き取りにくかったんでもう一回言ってもらえませんかね?
スタンダードオイルの創始者は誰ですか?」
「ロックフェラーです」
「あれ?耳にクソがたまってるのかな?もう一度お願いします」
「ロックフェラー」
「すみません、ちょっと後ろの方にアクセント強くしてもらえませんかね。
その方が標準語っぽくて、聞き取りやすいんで」
「ロックフェラー」
「グレイトゥ!!」
「母さん……オレ、なんか大人になれた気がする……
ハッ!!まさか!!
『ロックフェラー』
これが大人になる呪文!?」
「フフフ……大人になる呪文
はFOX出版から(局所的に)絶賛発売中ですよ……
(フフフ……これで、これででぃあっか君といざあく君の気持ちは取り戻した…)」
「セクハラよ!!」
「へ?」
「教師という立場を利用した悪質なセクハラよ!」
「まあ……」
「そう言えなくもないが……」
「別に私は気にしてないけど」
「寛大だ!」
「おとがめなし!」
「ロゼッタ先生が許しても田嶋先生が許さないわよ!!」
「た…田嶋先生!!」
「そうよ!蝶☆フェミニストの田嶋先生よ!
田嶋先生にかかればどんな些細なことでもたちまち大事になるわよ!!」
「……皮肉か脅しかわからん」
「やだ…やだよぅ…バーサーカー…
田嶋先生怖いよう………うわあああぁぁぁん!!」
「逃げたわ」
「いい年した大人のすることとは思えないな」
「俺たちずっとチルドレーン!!」
「えーと、時間が押しているのでスピードアップします。
ハリソンは、そんなトラストが氾濫するアメリカをなんとかするため、アメリカではじめての反トラスト法を制定しました。
これをシャーマン反トラスト法と言います」
「シャーマン……
プリンセス・ハオ!」
「シャーマン反トラスト法にはそれほどの効果はありませんでしたが
それでもスタンダード・オイルを33個の会社に分割することが出来ました」
「俺たちのフェラーさんが……」
「やるせねえぜ……」
「さて、ここで舞台は25代目大統領マッキンリーの時代に移ります
彼は金本位制を実施し、高関税政策で自国の産業を保護しました。
共和党出身の大統領は基本的に高関税政策が好きなんですよね」
「せんせー!金本位制って何ですか?」
「貨幣と金が同じ価値をもつ制度です。
お金を銀行に持っていけば、一定量の金と今はやりの等価交換が出来るわけです。
国の信頼=その国貨幣の価値である現代とは、全く違うシステムですね」
「経済のことなんて全然わからないわ」
「まあ、センター試験レベルなら「金本位制=マッキンリー」というキーワードを覚えておくだけで結構です。
さてさて、ここでやっとアメリカの対外政策が出てきます」
「遅っ!」
「まあ、マエフリばっか長くなるのは世界史講座の特徴だからな。
悪習とも言うが」
「このころ、キューバではスペインから独立しようと運動を続ける独立軍が猛威を振るっていました。
そのため、治安がすこぶる悪くなります。独立軍と暴徒は紙一重ですからね。
スペイン政府はこの状況を重く見ます。当時スペインは目も当てられないくらい弱体化していて
もう植民地もほとんど残っていませんでしたからね、キューバもスペインにとって大事な手元に残った植民地の一つでした。
スペイン軍は独立軍っぽい奴等を片っ端からぶっ殺していきました。
その中には無実の人もいたかもしれませんが、兎も角独立軍は全滅に近い感じになり、治安自体は元にもどりました。
ですが、このムチャクチャな作戦が当時のアメリカの新聞のターゲットになったのです!」
「現代だったらこんなことしたらアメリカが黙っちゃいないわね」
「流石に資源とかの利権が絡まなきゃ首突っ込まないんじゃないですかね。
実際、何にもないソマリア半島にはアメリカも首突っ込みきれないし」
「ソマリアに介入しても利益なんか殆んどないだろうからな。
というか、あの国はどの国でも手におえん」
「苦しむキューバ国民のために立ち上がれ!アメリカ!
といったような、実際に戦闘自体には参加しない一般のアメリカ親父達の義憤を煽るような燃え記事がアメリカ国内に氾濫しました。
新聞社が客引きのためにおこなった刺激的な記事の増産ですが、これがアメリカの世論を動かし
『正義のために』スペインを討つ気運が高まりました。
というか、メディアはどれだけ自分達が影響力を持っているか知るべきです。
自社の利益のために、自国の進むべき方向を捻じ曲げるなんて言語道断!」
「耳が痛いわね……」
「日本のどっかの新聞社にも言ってやりたいな」
「そんな折、アメリカの戦艦メイン号がハバナ湾で爆発しました。
これがメイン号事件です。米西戦争の発端として、よく取り上げられますね。
なんだか狙ったようなタイミングですし、今でも原因に様々な説が飛び交っていますが
アメリカのメディアはスペイン人のせいだと決め付け、報道しました。
スローガンは『メインを思い出せ!くたばれスペイン!』
私としてはアメリカらしくてすごく好きです」
「ノリだけで戦争をするとは……アメリカ恐るべし!」
「ヤザン!戦争は遊びじゃないんだよっ!!」
「え?・・・・誰?」
「バカモノ!!アウディさんだ!格闘職人の!!」
「例によって知らないわ」
「アウディさんが連載できなくて、なぜぷーやんや少年守護神が連載していたのか甚だ疑問ですが…
1898年、米西戦争が開戦しました!
米はアメリカ、西は西班牙、スペインのことです。
この戦争でアメリカの造船技術がアップしたり、日露戦争で帝国海軍参謀となる秋山真之がこの戦争を視察し、画期的な作戦を思いついたりしましたが!
あえてここでは無視します」
「南北戦争でもそうでしたが…どうしてこの講義では戦争の内容については触れないのかしら…」
「気にしたら負け組ですよ?
米西戦争ではアメリカが快勝。パリ条約により、アメリカは
グアム、プエルトルコ、フィリピンを得ました。
パリ条約という名前の条約は沢山ありますから、気をつけて下さいね」
「独立戦争のときも出てきたな、パリ条約…」
「さくらって名前のヒロインが多いのと同じ感じか?
カードキャプターさくらのさくら
サクラ大戦花組コラムスのさくら
ストリートファイターのさくら
NARUTOのサクラ
サクラテツ対話編のサクラ……」
「ツッコまないわよ」
「キビシーッ!!」
「(ピュンピュン丸ネタなんて知ってる人いるのかしら?)」
「さらにアメリカはプラット修正を発してキューバを保護国化しました。
キューバの民衆を助けるための戦争とか言いながら実際は
『助けにきたぞ!ピーチ姫!』
『ありがとうマリオ!!』
『ピーチ姫!助けてやったんだから一発ヤらせろ!』
って感じだったわけです」
「なんで女性に下ネタを話されると気恥ずかしくなるんだろうか…」
「逆セクハラよ!!」
「え?」
「教師と言う立場を利用した逆セクハラよ!!
でも逆セクハラじゃ田嶋先生は出張ってくれない……命拾いしたわね!!」
「そりゃどうも…
あとアメリカは米西戦争中の1898にハワイを併合しました。
グアム、プエルトルコ、ハワイと世界のリゾートがアメリカの元に集結しつつありました。
まあ太平洋の基地にするのが目的なんですが」
「プエルトルコだけちょっと位置が違うがな」
「宇宙のステルヴィアのジョジョはプエルトルコ出身だったわね」
「ステルヴィアのとんでも設定には私も驚きましたね〜
え!?藤沢やよいってイタリア出身?!みたいに。
さてさて、マッキンリー政権の時、アメリカはしっかり中国にもちょっかいを出しています。
既にアメリカは望厦条約によって中国から最恵国待遇を受けていましたが、もっとオイシイ思いをしたい!
と既にボドボドだった中国に進出しようとしましたが、既に中国は列強の国々に分割されていました。
ですから、時のアメリカ国務長官ジョン・ヘイは1899年門戸開放宣言を発し、中国での自由な経済活動を認めさせました。
門戸開放宣言の内容は「門戸開放、機会均等、領土保全」
列強は「別に俺たち領土失うわけじゃないし、損するのは中国だからいいやー」という気持ちで同意しました」
「既にアメリカの力は強大で、無視しきれなかったってのもありますけどね」
「そうですそうです。
さて、門戸開放宣言が発せられた翌年、中国では義和団という凄まじい連中が大暴れ!不思議な体術を使いながら
「扶清滅洋(清を助けて西洋をぶっ潰せ!)」をスローガンに首都北京に攻め入りました。
列強はこの事態を重く見、中国に在留している自国民の保護のため軍隊を派遣。
日本やロシア、ドイツ、フランス、当然アメリカもこの派兵に参加しました……が!!」
「今日はやけに『が!!』が多いな」
「ぬるぽ」
「ガッ!!
義和団事件の時アメリカはフィリピンのアギナルド軍と戦っていましたからね。
兵を割く余裕なんかなかったわけです。
いわゆる米比戦争ってやつです。あ、比はフィリピンのことですよ。
実はアメリカは米西戦争の時にアギナルドに
「米西戦争に協力してくれたら、フィリピン独立のバックアップは惜しまないよん♪」
と言った訳です。当時、フィリピンはスペインの圧政に苦しんでましたから、二つ返事で引き受けました。
ですが皆さん知ってのとおり、フィリピンはパリ条約でアメリカのものとなりました。
アギナルドさんはカンカン、戦争を申し込んだというわけです」
「まあ、アメリカだからな、仕方ない」
「何でも「アメリカだから」の一言ですむのは逆に凄いわね……」
「人徳?・・・いや、国徳?」
「余談ですが、こんなお話があります。
現地フィリピン人と戦っていたアメリカ軍。敵は未だ剣を使い、こちらは銃、制圧は簡単かに思えました。
しかし半狂乱になったフィリピン人は怒りで痛みを感じないのか。38口径の銃弾をいくらぶち込んでも倒れず
弾を命中はさせたのに、そのまま相手に切り裂かれてしまったという兵士が多くいたそうです。
そのためアメリカ軍は、より口径の大きな拳銃を作らせ、ストッピングパワー(相手を行動不能にする力)向上を狙いました。
その時出来た拳銃がコルト社の45口径拳銃のガバメントのわけです」
「なるほど……勉強になるわ……」
「ちなみに私の母国・ベルギーには
FN・ファイブセブンという良銃があります。ジョゼさんも使ってるくらい高性能ですから
みなさんも機会があったら手にとってみてください」
「フィリピンネタならっ!!」
「うわぁっ!ビックリした!」
「ノコノコとよく顔を出せたものね……」
「幕張って漫画でですね!
主人公の塩田が「日本人みな嘘つき!結婚する言うて体だけ目的!!」
と言い、友人の奈良が「塩田、おっぱい星人じゃなくてフィリピン人になってるぞ」
というシーンがあったんですが、コミックス版では奈良のセリフが
「塩田、おっぱい星人じゃなくてガイジンになってるぞ」に変わってたんですよ!!」
「・・・だから?」
「それに幕張の主人公は塩田じゃない、ガモウひろしだ」
「なんだよぅ……そんな邪険にすることないだろ…」
「うっせーなあ、帰れよ」
「びええええええぇぇぇん!!」
「また逃げたな…」
「アイツは放っておきましょう。
さて、アメリカを帝国としてより強大な国としたマッキンリーは、暗殺されてしまいます。
彼の後を継いだのは、テディベアのモデルになった26代大統領セオドア・ルーズベルト!
クソッタレじゃない方のルーズベルトです!!」
・・・intermission1・・・
「おい小麦ちゃん、ロゼッタってヤロウの世界史講義をぶっつぶすぞ」
「いやですよ。自分でやってください」
「全く……誰がアナタを大麦から小麦に戻してやったと思ってるんですか……仕方ない。
水のともだちカッパーマンの1巻をあげますから、協力してください」
「!!」
「働き次第によっては
心理捜査官草薙葵、奴の名はMARIA、地獄闘士魔王、竜童のシグ、RUSH!!
の全巻をあげることも厭いませんよ・・・・」
「わ、わたしは何をすればいいの?」
「簡単ですよ……ゴニョゴニョ、ゴニョゴニョラゴニョリータ」
「ヒヒヒ……そんなの簡単ですよ……ですが」
「ですが?」
「宮下あきら先生のBAKUDANもセットでつけてくださいネ」
・・・intermission1 out・・・
「先生!セオドアじゃない方のルーズベルト、フランクリン・ルーズベルトが共産主義者
だってことは狂うぜ先生?とかいう人から聞きましたが、クソッタレってどういうことですか?」
「んー。多分第二次世界大戦の時にやると思うんですが……彼への悪口はいくら言っても言い足りることはないので、ちょっと言っておきますね」
「凄まじい言い草だ……」
「あのクソッタレは、ソ連に参戦を申し込む時にヤルタ協定ってのでスターリンに
「参戦してくれたら、南樺太と千島あげるよ〜」とか言いやがりました。
これはポツダム宣言の第八項に示された連合国の決定というよりも
クソッタレとスターリンの決定ですからね。日本が言う事を聞く必要はありません。
だって、オタクたちがチャット上で
「東城綾はオレのもん〜!」
「西野はわたさねえぜ!」
「オレは東尾繭子とった〜!もっとテンションあげてこっ!」
とか言ってるのとなんら変わりありません。いや、変わるか。
で、ヤルタの後でクソッタレはおっ死にます。
さて、万歩譲って南樺太と千島は渡すとしましょう。
北方四島は千島に含まれないわけですよ!
でもスターリンの野郎は無視して進駐。
これはマズイぜ!と思ったトルーマンは、北海道だけは断固ソ連の魔手から守ってくれました。
ああ!もっと早くにクソッタレが死んでいればヤルタにはトルーマンが行って、ソ連に参戦なんか要求しなかったのに!
逆にクソッタレが生きていたら北海道すらソ連に渡していたかもしれません……
これがどういうことか分かりますか?」
「ああ……もしクソッタレが生きていたら……
GLAYやジュディマリ!KOTOKOも存在しなかったかもしれない!!」
「水橋かおりさんはロシアで声優をやっていたかもしれない!」
「アニメ北へ。は北朝鮮が舞台だったかもしれないわ!」
「お前等それでいいのか・・・・」
「まあ、私としてはクソッタレがいかにクソッタレか知ってもらえれば、それで良いわけなのです。
なんかロクなことしてないくせに、教科書での評価は高いですし、気に食わないんですよ。
さて……そろそろ、セオドア・ルーズベルトが何をしたかをやりますか……もうすぐ終わりですよ」
・・・intermission2・・・
「あら、狂うぜ先生と小麦ちゃん、こんな時間にどちらに行かれるんです?
もう講義の時間は始まってるんじゃありませんの?」
「知ってるよ……」
「でしたらどこへ…?」
「これから ちょっと
世界史をしにな……!!」
「??」
・・・intermission2 out・・・
「さて、セオドアさんは国内では革新主義で通っていました。
大企業の産業独占を防いだり、不正なトラストを告発したりしました。
基本的にこういう人は嫌われるんですが、よく暗殺されなかったものです。
「大企業に金集めとくのも、楽っちゃ楽なんだけどな。発展性が……」
「そんなセオドアさん、外交政策は棍棒外交と呼ばれてます。
これは彼の言葉である「棍棒をたずさえて、おだやかに話せ」から来ていて。
アメリカ帝国の武力をちらつかせて、相手国に要求を飲ませると言う強引な外交法でした。
まさにジャイアン!セオドアさん、ツラもジャイアンに似ています。
彼の外交は実にアメリカらしいですし、彼がしたことはアメリカの礎となりました。あまり人気はないようですが…
また、コロンビアからパナマの独立を支援する代わりにパナマ運河を建設。人んちの土地にほぼ、自国の領土を手に入れました」
「パナマ運河は閘門(こうもん)式運河なんだよな…そこはかとなくエロスを感じるぜ!」
「さらに日露戦争の調停もして、ノーベル平和賞ももらいまし
ダン!!(靴音)
「俺たちもまぜてくれよ、ロゼッタ」
「ニヤニヤ」
「く、狂うぜ先生……志摩子さんも」
「こ・・講義中なんです。生徒もいますし、帰ってください……
ここは、大切な場所なんです……」
「バカかお前は」
「俺たちはなあ……それをブッ壊しにきたんだよ!!」
「!!」
「(おかしい……たとえ役作りとしても、志摩子さんがあんな下品な口を聞くか…?)」
「あー、ケツが痒い」
「(ふむ……カマをかけてみるか…)
おいみんな!聞いてくれ!重大な事実がわかった!!」
「ああ!?」
「こんな時に一体なんなの!?」
「狂うぜ先生の世界史講座に第一回から参加していた者は
背な毛がゴワゴワになっている!!」
![]()
「えっ!?(確認)」
「嘘だろっ!?かがり!!」
「ああ・・・嘘だぜ。
だがマヌケは見つかったようだな」
「くっ!
・・・ククク!・・・背な毛なんか生えてないじゃないか……
シブイねー、まったく
おたく シブイぜ」
「正体をあらわしなっ!!」
「・・・カメレオン・ジェイル」
↓ ↓
「・・・カメレオン・ジェイル」
「こむぎちゃん!一体なんで!?」
「実は……狂うぜ先生に強要されて……」
「またアイツか!」
「人として、最低ね」
「な!何だよお前等!!私の気持ちも知らないくせに!!」
「・・・・・・」
「そんな目で見るなよ!!私が何をしたって言うんだ!」
「本当にどうしようも無い人ですね……さっさと消えてください」
「くそっ!くそっ!ぶっ潰してやる!!」
ゴン・・ゴン・・(ドアをノックする音)
「だれよ・・・こんな時に」
「私です…開けてください」
「ちょっと、黒人、開けてきて」
「オレ!?・・・まあ、いいけどよー……黒人じゃねえんだけどなあ…ブツブツ」
がら
「あ・・・・・・(ドクン)」
「おや?」
「誰だ?あの人」
「知らん」
「テッサ先生………」
・・・intermission3・・・
「グゾ!このままじゃ負けちまうディス!」
「ああ…折角、全国世界史選手権決勝戦まで来たってのによう……」
「まだだ!!まだ2問ある!このうち1問でも当てれば俺たちの勝ちだ!!」
「でもよぉ……次の2問はハーバード大の教授でも解けなかったと噂の……」
「このスーパースター狂うぜがいる限り!
薬師寺中(通称ヤク中)は絶対勝ァつ!!」
![]()
「狂うぜ君!!」
「それではラスト2問です……」
「ごくり」
「ケルト神話のフィア(オ)ナ伝説は何と言う王が統治した時代を描いた神話でしょうか?」
「(その神話なら知ってる!確か…)
フィン・マクールだ!!」
「く…狂うぜ君!!」
「ハズレです。正解はコーマック・マックアート。狂うぜ君の言ったフィン・マクールは
フィアナ騎士団の団長で、この神話の主人公です」
「クソッ!!……みんな!すまない」
「く……狂うぜ君が得意の神話問題を失敗するなんて…
ウゾダドンドコドーン!!」
「さっきの問題、オレには全然分からなかった……もうダメだ……」
「も…もうダメなのかっ!?」
私は勝ちを諦めた・・・
その時・・・・
「最後まで…希望を捨ててはいけません……」
「!?」
「あきらめたら……
あきらめたら、敗北主義者とみなして銃殺ですよ?」
「テ、テッサ先生……」
「夢見れば夢も、夢じゃありません…
………ほっほっほっ・・・・・」
![]()
「?」
「夢見れば夢も、夢じゃないか……フフフッ!」
「それでは最終問題を読み上げます……薬師寺中のみなさん、準備はいいですか?」
「はい!!」
「く、狂うぜ君の顔つきが変わった……ダリナンダアンタイッタイ!」
「・・・こいつあ・・・こいつあ行けるぜ!!」
「それでは、最終問題を読み上げます!・・・・・」
・・・intermission3 out・・・
「私!私は全国世界史大会で優勝した後!ずっと世界史に携わってきました!
そして!そのことに対する誇りもありました!!
でも!でも!大学も出ていないあんな小娘に、教え方で負けて……
私の、私の教え子もとられちゃうみたいで!悲しくて!悔しくて!情けなくてぇ!!」
「く・・・狂うぜ先生……」
「・・・・・」
「でも、気付きました……こんなのただの妬みだって……
教え方で負けたなら、もっといい教え方を研究しなおせば良いだけなのに……
こんなんじゃ、聖職者失格です………でも
……でも、でも私は世界史と関わっていたいんです……」
「・・・・・」
「先生……」
「テッサ先生……!!」
「・・・・・」
「・・・世界史講義が
したいです・・・・・・」
「・・・」
「・・・・・・・」
「ニコッ
知るか」
「・・・・・・・」
「すみませんけど、この教室四時からビーズアクセサリー愛好会が使うんで
その時間には教室空けといて下さいねー」
「あ、はーい」
「・・・・・」
「ま、まあ狂うぜ先生、気を落とさずに……」
「・・・・・・・ブツブツブツ・・・・・・ブツブツ」
「?何て言ってるんだ?」
「痛みを知らない子どもが嫌い…心を失くした大人が嫌い…」
「え!?」
「・・・優しい漫画が好き………バイバイ!!」
「ああ!先生が行っちゃった!!」
「この期に及んでキユネタなんて………」
「ええと、セオドア・ルーズベルトが日本とロシアの調停を引き受けたのは
新渡戸稲造大先生の『武士道』を読んでいたく感動したからだと言われています」
「全く動じないこの先生もいかがなものか」
「さて、ルーズベルトさんの後を継いだ27代目大統領タフトはドル外交という外交政策をとりました。
これはラテンアメリカなどの債務をアメリカが肩代わりしてやり、その見返りとして内政に干渉すると言う
さすがルーズベルトの劣化コピー!なんだかんだ言ってもやることは強引ね!!」
「劣化コピーって……鬼か?」
「タフトさんはやっぱり独創的で大胆なルーズベルトさんの前では霞みますね。
ということで、さっさと次の大統領に行きますね。
次の大統領は28代目トマス・ウッドロー・ウィルソン!」
「ウッドロウ!・・・そこはかとなくソーディアンを持っていそうな名前だ」
「ウィルソンは民主党出身の大統領でした。
民主党出身というと、基本的にダメな大統領が多いんですが、ウィルソンはそこそこいい仕事をしましたね。
理想主義が少々鼻につきますが」
「ってえと・・・フランクリン・ルーズベルトは?」
「クソッタレ」
「ハリー・トルーマンは?」
「原爆落としたから嫌い。北海道に関してはありがとう」」
「ジョン・F・ケネディは・・・?」
「かなりキレる方ですね、初のWASP以外の大統領で、期待していたんですが…早死には残念」
「(一体幾つなの?あの先生)WASPって何ですか?」
「ホワイト・アングロサクソン・プロテスタントのことです。
アメリカではその条件を満たしていないと、高給を獲れないと言われています。自由の国なのに」
「リンドン・ジョンソンはどうですか?」
「おい、おい、LBJ、今日は何人の子供を殺した♪・・・もうちょっとベトナム戦争を巧くさばいて欲しかったです」
「じゃあ、ジミー・カーターはどうですか?」
「大統領辞めた後の方がいい仕事しました。
著書のジミー・カーターのアウトドア日記は秀逸です
CD-R焼いてる時に読むのに最適」
「お、ラストだな・・・・ビル・クリントンは?」
「セクハラ」
「・・・バッサリだ」
「ボヤボヤしてると後ろからバッサリですよ!
話は戻りまして、ウィルソンさんは宣教師外交と言う対外政策のスタイルでした。
彼のスタイルは
『アメリカ型の民主主義の拡大が、世界平和に繋がるから、もっとウチのスタイルの国を増やそう』
彼のちょっと勘違いした主張を見ていると、アメリカはこいつのころから成長していないのかあ……
と、感慨深いものがあります」
「な、なんか、狂うぜ先生の一件からちょっと毒舌だなあ・・・」
「宣教師外交で各地の紛争に首を突っ込んだウィルソンさん。
南にメキシコ革命があれば、行って海兵隊を派遣してやり
西に独立したがっているフィリピンがあれば、ジョーンズ法で自治権をくれてやったり。
各地にちょっかいを出しまくっていました・・・・が!!」
「ぬるぽ」
「しつこいわ!
ここから先は『二つの世界大戦』の区分に入りますので、狂うぜ先生にお任せしまーす。
えーっとみなさん、たった一時間だけの教育実習でしたが、お世話になりました〜」
「唐突!」
「機会があったら、ロゼッタ先生の倫理授業(仮)で逢いましょうね〜!それでは!」
「行ってしまった・・・・・」
「そういや、狂うぜ先生がいないが・・・勝手に終わらせていいのか!?」
「とんだ失態だよね〜・・・いいんじゃないの?勝手に帰って」
「ここで次回予告!!次回はクソッタレのフランクリン・ルーズベルトが登場!
『二つの世界大戦』でつきぬけろ!」
「最後までキユネタでひっぱるなんて・・・
(参考)
2000年34号 キユ先生の巻末コメント
「WJをご覧の方初めましてキユです。今号から僕の新連載が始まりました。それではどうぞ。キユで「ロケットでつきぬけろ!」」